子育てにあせりは禁物
  人間は生まれながらに先天的な素質を持ち、幼児期の心身の発育には個人差があって成長と共に環境から受ける刺激によって変化します。
  育児書や医学書には、たくさんの正しい育児の方法が書かれています。しかし、それは平均的な事例であり、子どもが育つ家庭の中で、子どもの個性にあった育て方を 作りだしてゆくのは 母親の役割です。健康や知能、行動面を同年齢の子どものと比較して 不安を感じたり、神経質にならない事です。
  育児を楽しむ心が丈夫な子どもを育てます。わが子の個性を尊重し、長所を見つめて成長の一コマ一コマを家庭で喜び合う事が必要です。
子どもと生活のリズム
  最近の子どもたちは、テレビや親の生活時間の影響を受けて 生活のリズムが乱れています。早寝・早起きは子育ての基本といわれます。昼間十分に遊ばせて、早寝・早起きの習慣の中で十分な睡眠時間をとらせ、なおかつ、朝・昼・夕の食事の時刻と食事時間、決まった時刻の排便、一定時間内に衣服等の着替えができるなど、生活習慣の自立のしつけと関連して 子どもにふさわしい生活リズムを整える必要があるでしょう。
子どもにあった食生活
  乳幼児期の栄養は基礎体力を作り、幼児期の食生活は身体面の成長だけでなく、精神的な発達やしつけの面でも重要な役割を果たしています。
  発育が旺盛で運動量が多く、筋肉や脳や、神経など著しく発達する幼児期は、高カロリーの食品や 良質の蛋白質の摂取を必要とします。
  現在、インスタント食品の氾濫が食生活を乱し、子どもの偏食の原因にもなっています。大人と生活時間の異なる幼児のためには、特に朝食・昼食に重点をおいた愛情のこもった食事と、楽しい雰囲気の中での正しい食事のしつけが、子ども身体と心の豊かな成長のために必要です
しつけは最適な時期に
  「自分で」と、何でもひとりでやりたがるこの時期は、生活習慣の自立のために大切な時期です。上手にできなくても子どもは自分でやったことの 満足感を十分に味わっています。「早く、早く」とせかしたり、子どもの発達や能力を無視したしつけの強制は、子どものやる気を奪ったり、上手にできないことからくる劣等感を 持たせることにもなります。
  食事や睡眠・排泄・着替え・清潔等のしつけは、ひとりひとりの発達の水準や能力に合わせて、それぞれの子どもの最適な時期を見守りながら、時間をかけてゆっくり取り組むという しつける人の愛情と根気が必要です。
社会性の芽生えを大切に
  身体もしっかりし、精神的にも次第に親離れを始めた幼児は友だちを求めて行動範囲を急激に広めていきます。自分一人では到底経験することのできない冒険も、友だちと一緒に遊びの中で楽しく体験しています。
  戸外で積極的に遊ぶ子どもには、逞しい生命力と豊かな心が宿るといわれています。子どもは「けんか」「けが」を通して、友だちとの交わり方や危険から身を守る方法を身体で覚えていきます。逞しく育とうとする子どもの意欲を 側面から助けて、社会性の芽生えを大切に育てましょう。
親と子の絆を育てる
  最近、母性行動ができない母親、父性行動のとれない父親が多くなっています。子育ては愛情の溢れる母子関係が原点にあり、父親の影響力が大きくそれを支えています。日常生活の中での親子のふれあいや語らいを大切にしましょう。
  幼児は言葉や身体で精一杯に自分を主張し、両親の愛情のある接触や交歓を求めています。ほめられた時、認められた時の嬉しさ、思い通りにゆかぬ時の葛藤と反抗・怒りそれらの経験が、情緒の発達と共に社会性の発達の上で大きな役割を果たしています。